軽やかな天板に宿る夏

夏の夕暮れ。窓を開けると、涼しい風がカーテンを揺らしながらリビングに入ってくる。
テーブルの上には、氷の音を立てる麦茶と、赤く冷えたスイカ。
外で思いきり遊んできた子どもが豪快にかぶりつく。
甘い果汁がこぼれ、種がぴゅっと飛ぶたびに、家族の笑い声が弾む。

天板が浮いているように見える軽やかなデザインは、リビングに清々しい空気を添え、
その場にいる時間までも軽やかにしてくれる。
シンプルなのに存在感のあるオークの木目が、今日の風景をしっかりと受け止めていく。

やがてスイカの隣にノートや鉛筆が並び、リビングは宿題の場所に早変わり。
「また来年も同じ時間を過ごしたいね」と交わした一言さえ、
このテーブルの上に思い出として重なっていくのだ。

Seed ― 家族の笑い声や季節の記憶を、未来へ蒔いていくテーブル。

天板の軽やかな佇まいに、今日の出来事をのせて。
種のように、小さな思い出が重なり、やがて大きな時間へと育っていく。