秋分の日

9月23日。秋分の日。
昼と夜が同じ長さになる特別な午後。窓から差し込む夕陽は、やわらかな赤と橙を溶かしたように部屋を照らし、静かな温度でリビングを包み込んでいた。

部屋の中央に置かれたソファ。
オーク材のフレームは木のぬくもりをそのままに、クロスレザーの張地は夕暮れの光をまとって艶やかに輝いていた。
その表情は、まるで時を閉じ込めた琥珀色の石のようで眺めているだけで心を落ち着かせてくれる。

テーブルには紅茶のカップ。
立ちのぼる湯気が夕陽に透け、淡く揺れる。ひと口ふくむと、ほのかな渋みと甘みが体の奥へ広がり、秋の静けさを一層深めていった。

広い座面に腰を下ろせば、背中をしっかりと受け止めるやわらかさが心地よい。
窓の外からは虫の声、室内では子どもの笑い声が響き、積み木でつくられた影が壁に長く伸びていく。そのひとつひとつの音や影が、今日という日の記憶を静かに刻んでいく。

やがて陽はゆっくりと傾き、光は赤みを帯びながら夜へと溶けていく。部屋に残されたのは、紅茶の香りとソファの上で交わされた穏やかな時間だけ。

秋分の日の夕暮れ。
季節の境目に生まれた静かなひとときを、Amberソファはしっかりと抱きとめていた。

Amber（アンバー）とは「琥珀」を意味し、時を重ねて記憶を閉じ込める石。
家族の声や季節の光を受けとめ、暮らしの記憶を刻んでいくソファであってほしい

そんな想いを込めています。